X1,X2,⋯,Xn∼N(0,1),i.i.d. とする. このとき,
Y=X12+X22+⋯+Xn2
の分布を自由度 n のカイ二乗分布とよび, χ2(n) とかく.
ガンマ分布との関係
χ2(n)=Ga(n/2,2)
である.
証明
まずは
E[e−1tX12]=(1−2−1t)−1/2
を示そう. s<1/2 に対して,
G(s)=E[esX12]=2π1∫esx2e−x2/2dx=(1−2s)−1/2
である.
これより, G(z) は原点近傍で正則である.
一方で複素関数
(1−2z)−1/2
は z=1/2 において正則であり, G(z) と原点近傍の実軸上で一致している.
よって一致の定理により G(z)=(1−2z)−1/2 である.
z=−1t, t∈R を代入することで,
特性関数 ϕX12(t) について
ϕX12(t)=E[e−1tX12]=(1−2−1t)−1/2
である. X12,X22,⋯,Xn2 は互いに独立だから,
ϕY(t)=(1−2−1t)−n/2
これより, Y の分布はガンマ分布 Ga(n/2,2) に従う.